富山の薬売りを知っていますか?
富山の薬売りは、今の薬局の様な実店舗で薬を販売するのではなく
一般家庭に薬を販売しに行く移動販売です。
実際には薬箱を家庭に預け、次回来た時にその中から使った分の薬を補充してその代金を貰うという販売方法です。
富山の薬の効き目は素晴らしく、領地を越えて全国的に商売する事を認める「他領商売勝手」という法律が出来た程です。
キッチンカーでも同じ様にお客さんのいる所へトラックで向かい販売しています。
また、最近では認知度も高まって市の管理する土地や大手ビルの軒下スペースでの販売も認められてきました。
領地を越えて販売するキッチンカーを実店舗が運営している事もあって需要はどんどん大きくなっています。
キッチンカーの販売方法
キッチンカーが販売する時の1日の業務はどんなものなのか?
スタイルは店舗によって様々ですがおおまかな流れはこんな感じです。
- 朝、仕込み場に向かい食材を事前調理し容器に詰める。
- トラックに食材や調理器具、お釣り等を積んで出発。
- 現地に到着したら看板の設置や周辺の清掃、仕込みを開始する。
- 販売スタート!来店するお客さんにお弁当をその場で作って販売。
- 販売終了後、片付けをしてトラックで仕込み場へ帰宅
- 調理器具や容器を洗いトラックを片付けて終了。
おおまかにはこんな感じです。
料理の種類にもよりますが何日も前から美味しく仕込んでる場合もあります。
現地で電源が使える使えないによっても調理手順が変わったりと臨機応変に作業をしています。
通常の店舗と比べて一番大きな違いは
お客さんのいる場所へ自ら行くという事です。
実店舗がお昼だけキッチンカーをする動機。
通常の飲食店はテナントを借りてその場所で仕込みも販売もします。
人が沢山いればお昼も夜も営業すればいいかも知れませんが、実際は人件費や自分の体力が必要になってきます。
最近は夜営業だけのお店や、お昼は別の飲食店がテナントを間借りしていたりと飲食店の販売方法も多様化しています。
その中に実店舗がキッチンカーで販売する方法もあったりします。
【動機1】お昼はターゲット層が決まっている
例えば、夜の営業はお客さんが沢山くるけれどお昼はあんまり人が来ない。
この例は多くの地域に当てはまると思います。
なぜなら、お昼の時間帯は普通の人ならば都内に出勤しているからです。
必然的にお昼のメインターゲットは子育て中の母親や老夫婦等の層になっています。
これだけターゲットが狭まると提供している料理によっては集客出来ない場合もあり、別の手法としてキッチンカーで都内にお弁当を売りに行く動機になっています。
【動機2】試食は絶大な宣伝効果
料理を美味しくする以外にも飲食店では色々な努力をしています。
Facebookやインスタグラム等を使って地道な広報活動を続けているお店もあります。
しかし、スマホやパソコンの画面からは美味しい匂いや味は伝わってきません。
そこで試食も兼ねて都内でお昼にキッチンカーを出店するという手法もあります。
ココロータスは、東京都府中市に府中卸売珈琲店という実店舗があります。
「いつもお弁当食べているんです」
「近くに来たんですけど、あのお弁当ありますか?」
と、都内でお弁当を食べたお客さんがわざわざ店舗まで来てくださっています。
料理を提供する者として、これほど嬉しい事は無いのではないでしょうか?
【動機3】一人でも販売できるスタイル
キッチンカーでの販売は基本一人で行います。
注文受付、調理、提供、お会計がトラック内で全て完結します。
慣れないうちは大変に思うかも知れませんが、慣れてくると素早いペースでどんどんお弁当が売れていきます。
提供する料理の仕込みさえ終わっていれば、この様に販売出来るので
夜の営業に向けて実店舗では仕込みをしている間に、他の従業員にはキッチンカーで販売に行ってもらい販売終了後には夜の営業を手伝ってもらう。
という様に人員効率を最大限にまで高める事が出来ます。
キッチンカーの今後は?
2019年現在は、都内を中心にキッチンカー需要はどんどん高まっています。
理由は東京の地価が高く、必然的に出店している飲食店はお昼にしては単価が高かったり、コンビニ以外選択肢が無かったりする現状があるからです。
今後もこの流れは続くでしょうが、お昼を食べるビジネスマンのお給料がいきなり高くなる事はありません。
美味しい物を安く手軽に食べたいという需要を満たすキッチンカーは
お客さんの事を考えた結果産まれた新しい飲食店の販売方法だと思っています。